2018/11/20
普段からご当地ゆるキャラ「チャチャ王国のおうじちゃま」の世話役を務めるのは宇治商工会議所の稲田さんと坊さん。
言い方を変えるとこのお二人は「チャチャ王国のおうじちゃま」生みの親であり、プロデューサーでもあります。そこで今回は「チャチャ王国のおうじちゃま」の誕生前夜から今に至るまでを代表して稲田さんからお聞きします。そして、おうじちゃまのこれまでをインフォグラフィックで振り返ります。
2日連続記事の1日目 本日は 「2012年 おうじちゃま誕生前夜、2013年 おうじちゃま誕生」です。
宇治商工会議所 稲田将人さん
そうですね。平等院様の改修によるところが大きかったので、ずっとこのまま落ちるものではないと思っていましたが、平日・土日を含めた人通りは大きく減っていました。
長い期間、厳しい想いをする商業者様に何か役立てるもの、ということや、単身世帯の増加やペットボトルの普及で聞く「急須離れ」に対して宇治茶により気軽に興味をもっていただければという思いがありました。
ご当地キャラをつくるという方針を決定するまで、すんなりいきました?
その当時、京都府内でゆるキャラがいないのは、宇治市と南山城村だけだったんですよ。
ただ、ないならない理由があるんだろうなあ、ということで。 歴史と伝統のイメージでゆるキャラというものがそこに合っていくのか 企画が立ち上がる中でも、その辺りは気にしていました。
全ての方が「いいよいいよ」という状況でも勿論なく、 宇治に馴染むのかということを懸念される方もおられました。
宇治に馴染むのかという観点からは、キャラクターの設定にも影響を与えますよね?
(当時から)キモ可愛いで一点突破するキャラもいれば、話せて笑えるキャラクター もありましたけど、それでは宇治には馴染まないだろうな、ということで。王道の可愛い路線でいかないと意味がないだろうな、と。
では、どのようにしておうじちゃまのデザインが誕生したんでしょうか?
有難いことに、公募ですごくかわいいキャラの応募が届きまして
公募だったんですか?
現在、宇治市観光大使も務める、抹茶ーず。のお二人に選考委員に入っていただき全国公募をしました。1ヶ月で630通くらいの応募をいただいたので多いと思います。
幸いなことに、ステキな作品の応募をいただけたので、これはいけるんじゃないか ということになりました。なので、応募してくださった方々には今も感謝です。
そして、おうじちゃまが生まれた
動物のキャラクターが多くて、人間のキャラクターは大人びた頭身ばかりで、おうじちゃまは赤ちゃんですので、2頭身くらい。なかなか出会えない可愛い姿で、これは差別化も図れるかなぁと思っていました。
徐々にふなっしーのように喋りが達者なキャラクターも出てきていましたが、喋るということは考えませんでしたか?
後でも喋れるというのがあったので。成長して喋れるようになりました、で。いや、王子も成長してますから、近い将来、ちょっとは話せるかもですよ(笑)
デビューにあたっての具体的な準備などは?
出演して知ってもらうだけでは、出ているときしか、(キャラクターに)触れられないということになってしまうので、ウェブを整備するところから入りました。
ホームページやSNSがあれば活動していた場所以外の方にも知って頂けます。 口コミが広がって調べた時、ファンになっていただける土台となるウェブがあれば。
デビュー当初の周囲の反応などはいかがでしたか?
最初はどうでるかなあと、心配もありましたがハレーションは無くいけました。 おじいちゃん、おばあちゃんも孫に接するみたいに接して下さいましたし、お子様は今も幼稚園バスから大声で呼んで下さいます。
当初から多くのキャラクターがある中、ある程度の勝算はありましたか?
3、4000ほどのキャラクターさんがいても、ダンスやグッズやいろんな衣装にWEBなど、多角度で一定品質の土台が整っているところは意外に多くはなかったですし、「アテンドも職員がついていれば誰でもいいだろう」という訳ではないですが、時間がくればお子様が待っていてもそっけなく帰ってしまわれるなど、 おもてなしの面でまだまだ突き詰められる部分は多かったので。
それに当時はゆるキャラグランプリの1位で40~50万票だったんですよ。
おうじちゃまが生まれた段階でSNSとかウェブをきっちり整備してしまえば、宇治の人口が約19万人ということを考えると地域にしっかり浸透すれば、上位1~2パーセントに入れるだろうというのがありました。
「チャチャ王国のおうじちゃま」プロデューサーに聞く
2-1 2012年おうじちゃま誕生前夜、2013年おうじちゃま誕生
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おうじちゃまの誕生前夜を振り返りますと、当時、 宇治への観光客数が大きく落ち込んでいました。 商工会議所としての危機感があったんですか?