2018/11/19
全3回の最終日。有限会社山田車輌 代表取締役 山田 真也さんです。
山田さんが抱えておられた怖さとは何か?そしてその怖さをいかに克服したか。また、個人として、会社として、業界としての今後についてもお話し頂きました。
有限会社山田車輌 代表取締役 山田 真也さん
この仕事は職人さんがものをつくるわけです。ですから、(従業員さんに)辞められたらどうしよう、というのがずっとすごい不安やったんです。
特に当時は僕も一人前じゃなかったから怖かったんです。ボーナス渡す瞬間とかね。引き抜きとか、独立とかあったんで。
ボーナス渡した瞬間に辞めると言われるんじゃないかということですよね。そういった怖さは山田さんご自身、どう取り扱ってこられたんですか?
僕も30歳を超えたころ、職人をしつつ昼間は営業活動もするようになったんです。 そしたら、チョロチョロですけどお仕事を貰えるようになって、ひとつ(従業員さんに辞められるのが)怖くなくなったというタイミングがありました。
この業界一人前やと思ったら成長止まってしまうんで、一人前やと思ったことは一度もないですけど、最悪、自分一人で工場持って商売できるわっていう自信ができたんです。
今まではキープするだけで精一杯やったんですけど。ひとつ殻を破れたというタイミングだったかもしれません。
自信をもって覚悟が定まったタイミングで会社の業績も上がってきた感じですか?
上がってきましたね。
よかったじゃないですか
ただ、その後リーマンショックがあって、何にも売れへんようになりました。僕らなんにも悪いことしてないのに。どんなに良いものつくっても仕事がなくなっていくんですよ
困難が次々と来る感じですね。で、どうされたんですか?
トラックが売れないので、製缶板金の仕事で売れているとこ探して、輸出関係でアルジェリアの仕事を見つけました。
70トン位納品する本当に大変な仕事でしたけど、アルジェリアの仕事ができたときに、なんでもできるやん、山田車両の車両をとっぱらってやろうかという気持ちになりました。
修羅場をくぐるという表現がぴったりなご経験ですね。しかも何度も。では、最後、今後こうしたいとかありますか?
ウチ息子がいて継いでくれたらいいなあと思ったんですけど、恐らく継がない(笑)
まあ、それはそれでいいんですけど。僕の代で会社は終わりかなあと。
ただ、僕よりも少し若いメンバーが会社にいるんで、彼らがやるという間は、僕がこの仕事を続けるというのが、ひとつの役目かなあと思っています。
だんだん縮小していって小さい工場でやるというのも、平和でいいかなと思います。
確かに、ひとつの仕事の向き合い方かもしれません
ただ、この業界、廃業してる会社が多いんですよ。しかも、独立とか新規参入も少ないんですよ。 繋いでいかないというのは、今まで世話になった業界に対して失礼かな という気持ちに最近はなっています。
山田車両として繋いでいくことにこだわらず、うちの技術でよければ若いスタッフにつぎ込んで、彼らに夢もつぎ込めるよう、今は努力しているという感じですかね。
本日最終日。終わり
屋号 | 有限会社 山田車輌 |
住所 | 本社工場 宇治市槇島町目川56-1 第二工場 宇治市槇島町目川88-1 |
TEL | 0774-24-8248 |
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