2019/01/16
引き続き、朝日焼 shop & galleryにお伺いしています。朝日焼の歴史やブランドマネジャーとしての仕事について松林俊幸さんから話をお伺いしています。
堅苦しく「伝統を受け継ぐ」と考えるよりも「ブランドを管理する」と考えた方が、実はうまく伝統を受け継げるのかもしれません。
元々は伏見で小堀遠州が宇治茶の指南役として、宇治に出入りしていたんですが、その中で私どもの初代を見初めて遠州公の指導のもと、茶道具を作り始めたのが朝日焼の始まりなんです。
素材のため朝日山から土をとっていたので、小堀遠州が器の裏に朝日という二字を押すことを認めたと言われています。宇治の文化とともに歩んできた窯元が朝日焼です。
ちなみに、こちらの作品はどのようなものなのでしょうか?
伝統技術の継承により作ってきたものです。 170年ほど前に八代の長兵衛が作った急須になるんですが、宇治茶に合わせた急須ということで、穴がしっかり下まで開いているんですね。
急須は父であったり兄であったりが変えようと色んな形に挑戦したことがあるみたいなんですが、どうしてもこの形に戻ってくると言っています。
宇治茶や宇治の文化とともに育った急須ですので、この急須は次の世代またその先の世代に伝えていきたい、物づくりだなと思います。
この桐の箱も宇治の会社のものなんですよね?
永野製作所さんにお願いして作ってもらっています。 木はセンという日本の木なんですけど使い込むほど風合いが増し味わいがあります。
私どもの祖母の代なんかには、朝日焼の茶器を花嫁道具として宇治の花嫁が嫁ぎ先に持って行って頂いてました。
新しいものにすぐに取り替えるのではなく、丁寧に思いを込めて作ったものを長い間使ってもらう為に、そのまわりの道具も朝日焼がプロデュースしています。しまっておく箱であったり、砂時計であったり、そういったところにも今は力を入れています。
歴史や物語を感じます。松林さん自身はこの歴史のある家業を継ぐということについてどう思ってらっしゃいました?
兄が代を継いでいますので私自身は家業には携わろうと思わず、大学から9年間は東京の方にいました
何をされていたんですか?
大学は美大を出ていまして、ガラス工芸を勉強していましたので、ステンドガラスや建築ガラス、噴水とか大きなオブジェを作っているような会社で、1年間デザイナーをしていました。
こちらで松林さんが朝日焼を制作されることはないんですか?
制作はないです。今、朝日焼は工房が作る職人のラインと兄が作る作品のラインと二つのラインがあるんですが、私が戻って来た時、作り手としてはどちらのラインも十分人数が足りている状態でしたので
で、こちらに?
工房として7人の作り手がおります。当主一人が朝日焼のすべてを伝えていくというのは無理があると思いました。伝えるという仕事に私は大きな可能性を感じチャレンジしたいなと思いました。
では、最後ですが今後こんなことをしたいとか、もしございましたら
煎茶農家さんが作る和紅茶であったり、九州や奈良の方が行っている日本人が作る中国茶であったりと、お茶というものが今、多様化しています。
使う人を想像しながら、また自分たちの得意とするところを想像しながら時代の先を行くようなものづくりを考えていきたいと思っています。
屋号 | 朝日焼 shop & gallery |
住所 | 宇治市宇治又振67 |
営業時間 | 10:00-17:00 |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)・毎月最終火曜日 |
TEL | 0774-23-2511 |
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宇治や宇治茶と朝日焼は縁深い関係にありますよね?