2019/06/21
ユニチカさんで抹茶入りプラスチック材料が誕生したとのご連絡を頂き、どのようなものか見せてもらいに行って来ました。 ユニチカさんは常々外から拝見していましたが、中に入るのは初めてです。
構内はやはり広いです。詳しい数値は忘れましたが、一時期には宇治で働く全労働者のかなり多くをユニチカの方が占めていたと言いますが、それも納得できる規模感です。
応接室に入るとご担当の中谷雄俊さんが、3Dプリンターを動かしながらお待ち頂いておりました。
実は3Dプリンターを見るのは初めてです。こんな感じのものなんですね。
こちらが今回開発された抹茶入りのプラスチックです。原料を直接匂いでも、あまり抹茶の香りはしませんが、3Dプリンターからは微かに抹茶の香りがしました。
今回は、なぜ、このような抹茶入りプラスチック材料をなぜつくったのか?そして、それはどのようなものなのか?今後、どうしたいのか?中谷さんに直接寄稿頂きました。
writer
ユニチカ株式会社 宇治事業所 繊維資材生産開発部 中谷雄俊
3Dプリンターは1980年代から研究が始まった意外に古いものです。金型なしでいきなり成形できる加工装置で、2010年前後にアメリカ大手企業の特許切れとともに世界的ブームとなり、ユニチカでもこれに便乗して専用の造形材料の開発を始め、2014年に3Dプリンター用PLA(ポリ乳酸)フィラメントの生産販売を開始しました。当時、国産では初めての製品でした(当社調べ)。
その後、国内外(特に海外)でプレイヤーが増え、3Dプリンターとその造形材料も無数に出現しており、ユニチカとしても差別化を図るべく各種の材料検討を進めております。(例:出力後に温めると軟化し、変形できる素材「感温性フィラメント」)
3Dプリンター分野に携わるようになってからデザイン、アート関係の方々とお話する機会が増えました。その中で、ストーリー(文脈)の重要性をよく耳にしました。我々が素材に込められるストーリーを思案したところ、宇治でモノづくりしているメーカーとして地域性を出そう、抹茶がいいよね、という安直ながらも刺激的なテーマに行き着きました。いざ実験してみると想像していたよりよい出来で、これはなんとか世に出したいと思うようになりました。
PLAは植物由来の環境配慮型プラスチックです。ユニチカでは20年以上前から取り扱っており、生活資材や農業資材などで製品化してきております。3Dプリンター用途でも古くから活用されており、環境面よりも熱特性などで選ばれた経緯あると考えられますが、昨今のプラスチックゴミ問題の影響で、この分野内でも注目度が上がっています。
今回新たに開発している抹茶入りPLAフィラメントは、植物由来の材料の組合せで、かつ宇治の中でモノづくりできていることがポイントです。まだまだ開発初期段階ですが、抹茶による和の色合いとや香りが楽しめる素材となっております。
3Dプリンターと組み合わせることで奇抜で複雑な形状でも出力でき、またオーダーメイドでのデザインも可能となるため、デザイン性の高いインテリアや雑貨、玩具、お土産品、アート作品などに活用できればと考えております。
(↑宇治の工芸品「茶の木人形」。このような工芸品も活用?)
BtoBの商材が大多数の中、3Dプリンター用材料はユニチカとしては珍しい素材です。その中でも抹茶入りPLAフィラメントは意匠性に特化した内容のため、世に出すためには企画、デザイン、マーケティングなどの面でレベルアップが必要になります。
原料面でも、工業製品ではない「抹茶」の扱い方について習熟が必要です。現在、宇治近辺を中心に各所で抹茶入りPLAフィラメントを紹介し、進め方を相談しております。東京五輪や大阪万博を見据えながら、地産地消、地域振興、メイドイン京都などの形で展開できればと期待しています。
当社だけではできないことも沢山ありますので、色々な方からご指導を頂き、チームを組んで進められたらと思いますので、是非お声かけ下さい!
中谷さんは7/11に開催される地域クラウド交流会に参加を予定し、サンプルを少し持参するつもりでおられます。 興味を持たれた方は、この交流会でお会い頂けます。
屋号 | ユニチカ株式会社 宇治 |
住所 | 宇治市宇治戸ノ内5 |
TEL | takatoshi-nakatani@unitika.co.jp(迷惑メール対策で@を全角にしています。) |
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