2019/02/13


カテゴリー : 商い
タグ :

引き続き、和食屋 げん月 代表の西山 政利さんです。
独立開業、移転と次々にリスクをとっていかれた理由のほか、お店としてのコンセプトについてお聞きしました。表向きのコンセプトと裏向きのコンセプトがあるそうで・・・

和食屋 げん月 代表 西山 政利さん

貴船の料理旅館で修行された後、独立されたんでしょうか?

貴船の料理旅館で6年やって、そこから他所でカウンターの仕事を1年ほどやって、また別のお店がオープンするところに入り込んで、8ヶ月程やりました。

それから親の店を改装して自分の店をオープンしました。

そこからまた現在の店舗の場所に移転されるわけですね?

当時ちょうど結婚もしてマンションに住んでいましたので、マンションの家賃も払わないかんわ、店の家賃払わないかんわ、で毎月の支払いがすごい金額になっていました。

それなら家買ってしまった方がええんちゃうかということで。銀行に申し込んだら、割とスッと出たんで。

当時何歳でした?

32歳ですかね。29歳の2月にオープンして、3年経たずに移ってきました。

飲食店にとって立地というのは非常に重要な要素だと思います。移転に際して、リスクとか考えなかったんですか?

勿論リスクはありました。同じ小倉と言っても線路と旧24号線があると、そこが検問になってなかなかこっちまで来て頂けないんですよ。

それがかなり心配ではあったんですけど、そんなこと言っていたらいつまでも見つかりません。

でも、移転のリスクを乗り越えられたわけですよね。

お陰さまでなんとかやってます。

長くご商売される中でピンチとかはなかったですか?

人のことが常につきまといますよね。店が大きくなった以上、やっぱり人も雇わなあきません。

うちもすでに10人ぐらい弟子がいて、2人独立させているんですけど

そんなに人を育ててこられたんですね

アルバイトが集まる集まらないだの、事故して長期離脱とか、出会いも別れもありで、そんなことも乗り越えながらね。(笑)

どうにかこうにか今までやれてますけど。(笑)

お店のコンセプトを表現するにあたって、屋号の前に「和食屋」とついています。非常にわかりやすいです。

これは本当に悩んだんですよ。元々「一品料理 弦月」やったんですよ。その前は「料理旅館 弦月楼」で。

私の子供の頃から「一品料理ってなんやねん」と友達にもよく突っ込まれていましたし、僕自身も一品料理と居酒屋の違いもわからへんし

確かによくわかりません

チェーン店の居酒屋と一緒にされるのは嫌ですが、かといって「割烹」とか「小料理屋」とか「料亭」といった名前をつけると敷居が高すぎます。

技術をリーズナブルな価格で提供したいというのがありましたんで、ちょっと望んでいることとは違ってしまいます。

どうやって思いつかれたんでしょうか?

たまたま人に相談した時に隣で喋っておられた方が、和食屋さんをやろうとしてると話しておられて。

あ、「和食屋」でええんちゃう、と。意味もわかるし高そうにも聞こえないですし、ちょうどええやん、ということで「和食屋」という肩書きつけたんです。

僕は和食の修行しかしてないわけですから、僕が創れば基本和食やと。

そんなところから来ているんですね

その中でも日本の季節感を大事にしてる、ということをできるだけ発信していきたいなと思っています。

そして、一家団欒で食べる機会も少なくなってきている中で、地域密着で家族の方にも来ていただきたい。これが表向きのコンセプトです。

裏向きのコンセプトは?

裏向きのコンセプトとしては、うちのスタッフを採用する時なんかに必ず言っていることですが、お酒が飲めない方の居酒屋に持っている気兼ねを取り除くということにも挑戦しています。

と、言うのも私が一滴もお酒飲めないんです。

実は私もお酒を飲めないので、すごく共感します。

昔ウーロン茶がない時代なんかには誘われても結構行きづらかったんですね。

料理を食べに行くんだから別に飲めなくてもいいんじゃないのということで、うちは飲めない方大歓迎です。

もちろんお酒好きの方も歓迎していますよ!げん月なら行こうかと言って貰えるようなのがベストです。

 

次回(明日)に続きます

 

和食屋 げん月 代表 西山 政利さん

3-1 江戸時代からやっていまして私で5代目なんです。

3-2 親の店を改装して自分の店をオープンしました。

3-3 お薦め3品は、旬の魚のパイ包み焼き、豚たんの大和煮、あなごの白焼き梅肉

屋号 和食屋 げん月
住所 宇治市小倉町天王37−14
営業時間 昼11:30-14:00(つけ麺)
夜17:30-22:30(22:00LO)
定休日 月曜日、月一回不定休
TEL 0774-20-0931

 

 

 

 

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