予選二本目を前に人数集めに奔走する様子を見るにつけ、同行取材していた私は非常に嫌な予感を感じ始めます。なぜなら取材にきている私を漕ぎ手として参加させようとする空気感を感じ始めたのです。私は仕事で来ているのです。関係ありません。しかも、漕ぎ手になると取材どころではなくなります。撮影が不可能になり記事の素材が集められなくなります。

しかし、私の予感は悪い時に限って的中します。何度も断ったのですが、気がつくといつのまにか私が漕ぎ手として参加することは規定路線になり、予選２本目から参戦する羽目に。 ・・・とほほ。

仕方なく予選２本目は実際にボートに乗り込みました。予期せぬ体験取材です。 乗ってみるとボートは思いの外不安定。スタート地点で方向転換する際大きく傾いて、ズボンがズブ濡れに。でも、転覆しなくてよかった。いきなりひやっとさせられました。

「Are You Ready ?」「Attention Go !」の合図を受けてスタート！

がむしゃらに漕いたおかげで、ばしゃばしゃ派手に水が跳ね上がり自分の体にも前後の人にもかかります。

実際に漕いでみて、漕ぎ方には明らかにコツがあることはわかりました。そして、同調性が重要だということ、220mは長いというもわかりました。後半かなりバテてしまいました。

なんとかゴール！息はあがり、手はだるく、服はびちょびちょ。なにせそんなつもりで密着取材していなかったのですから。

２本を終えた結果、なんと、宇治商工会議所青年部チームまさかの予選突破！６回目の参加で初の予選突破です。８チーム参加という少ない参加数の間隙を縫ったとは言え、予選２位は立派！私も足を引っ張らなくて良かった。

 

次は準決勝。ここからはトーナメントです。 ただ、皆さん戦闘能力が著しく減退します。220mを全力で何本も漕ぐとなるとなかなか大変ですし、お昼ご飯をとると午後は眠いのです。青年部とは言え、ただの中年の皆さんですから、仕方ありません。私も漕いだ方の手がだるい。そして濡れた服が冷たい

 

仮眠、休憩を兼ねた少しのインターバルの後は、いざ、決勝ラウンドへ。人数さえ足りていればうまく取材に戻ろうと画策したのですが、生憎人数は今回もギリギリ。仕方ありません今回も漕ぎます。

 

準決勝では、舵取りをして下さった本部の方が、スタート地点に到達するまでの間に簡単なレクチャーをしてくださり、個人的にもかなり要領を得た気が。

水を漕ぐ櫂（かい）「パドル」を前で漕ぐ人の横の水面に刺して、起き上がるようにして漕ぐといいらしい。力よりもハーモニーが大切。

言われた通り、スタート地点に行くまで皆で練習してみると推進力が全然違います。いけるかもしれない

「Are You Ready ?」「Attention Go !」の合図を受けて準決勝スタート！

掛け声とともに意外なくらいに統率がとれ、強い推進力で進んで行きます。コツを掴んだのかもしれません。後半は例のごとくバテて失速しましたが、宇治商工会議所青年部は、なんと決勝に勝ち上がってしまいます。

予選突破すら初めてなのに決勝まで進んでしまう強運ぶりを発揮。

 

最後は決勝。皆さん「優勝できるかも」と色気が出始めます。

ただ、そのような不遜な態度を勝利の神様は見逃しません。決勝ではスタート同時に大きなリードを許し、最後は猛追するも、圧倒的な体力不足を露呈し、同調性が完全に失われ力尽きました。準優勝。簡単に優勝できるほど世の中は甘くありませんでした。

それでも、準優勝！すごい！私も足を引っ張らなくてよかったし、密着してよかった。そして肩が痛い。

 

「第6回宇治川・源平・龍舟祭2019」の全体の結果としては、誰でも参加出来る「オープン」の部、優勝は「bp」さん、準優勝は「京都工場保健会すいすい丸人間ドッグで早期発見」さん、三位は「琵琶湖ドラゴンボート」さん。 宇治市内の方が参加する「宇治市内」の部、優勝は「コロコロジャパン」さん、準優勝は「宇治商工会議所青年部」さん、三位は「京都工場保健会創立1940」さんとなりました。

 

皆様お疲れ様でした

 

イベント名	第6回宇治川・源平・龍舟祭2019
場所	京都府立公園・塔の島
日時	2019年5月6日